永久の誓いからの逃亡
「あ、その…。
なんか、格好悪くて話してなかったけど…。

俺さ、会社にいるときは仕事モードになってるから、プライベートは持ち込まないようにしてるんだ…。
けど、この間同期に言われた。
婚約してから機嫌が良いよな。お前の幸せそうな顔見て、会社の女子が相当悔しがってるぞって。

ついつい会社でも真綾のこと考えてしまってさ…。
上手く隠せてると思ってたんだけど、表情に出てたらしい。

どんなに隠そうとしても周りから見たらわかりやすいくらいに、俺は今幸せなんだ。
他の女性と話すことはあっても、真綾のことを考えてる。

まだ不安…?
どれだけ俺が真綾を大事に思ってるか、もっといっぱい話せるけど」

ただただぽかんと駿くんを見る。
仕事中の駿くんは、とても出来る男という感じ。
会社の中での様子は見たことないけど、浮わついてたりするのかな?

私のことを考えてるって、一体何を考えてるんだろう。
想像してみると、なんだか面白い。

「ううん。
もう、十分伝わったよ 」

「…若干引いてる?」

「ううん…、ふふっ」

つい笑ってしまった。
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