永久の誓いからの逃亡
「おい、笑うなよー」

両手で頬をぎゅーっとつねられる。

でもすぐに、頬を手のひらで包み込まれた。

「…嘘。笑って?

その方がずっといい」

うん、と頷くと、駿くんも微笑んだ。

「駿くん。

困らせてばっかりだけど、…私を駿くんの奥さんにしてください」

「奥さんに困らせられるなんて、旦那の俺としては本望だよ。

いつでも来い。
真綾のこと、しっかり受け止めるから」

「うっ…」

堪えたいのに、また涙がこぼれそうになる。

「あー、泣くの?
今から式なのに大変だよ」

「わかってるけど、嬉しくて。

ありがとう、駿くん」

ふっと笑った駿くんに、軽く頭を撫でられた。

そして、私は急いで式の準備に取りかかった。
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