永久の誓いからの逃亡
「先輩。
会場の方に行ってきたらどうですか?
もうここは私1人でも大丈夫そうですし」

「本当に!?


でも、悪いよ…」

そう言いながら、その目は凄く嬉しそうに輝いている。

「もうあまり人、来ないみたいですし。
行ってきてください」

「いいの?
じゃ、あとは任せた!

今夜こそ山道さんを落とすんだから!」

ビシッと拳を顔の位置まであげると、颯爽と会場へ消えていった。

「はや。
もう見えない…」

山道さんを落とす、か…。

先輩、あの人のこと本気なんだ。

その男性の姿を思い浮かべて、しばらく視線が宙を漂う。
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