永久の誓いからの逃亡
「ベットひとつしかないから、2人で一緒に寝る?」

は!?

部屋に入って緊張して固まっていると、とんでもない発言をしてきた。

山道さんって、確か子どもの頃はドイツで過ごしてたんだっけ?
だからこんなにも、距離感がめちゃくちゃなことを言ってくるの?

これじゃ、私の心臓が持たない。

「わ、私はそこにある椅子を使わせてもらえれば…」

「なんで?
まだ俺のこと信じてないの?」

「そうじゃなくて…。

相手が山道さんじゃなくても、そんなに親しくない男性と同じベットで寝るなんて無理ですよ」

「そう、か。

なんかいいね。
そういうふうにガードが硬いと安心するよ。
俺だけがそのガードを突破できれば、特別になれるってことだろ?

でも、俺の前ではもう少しガードを緩めてもいいんじゃない?
キスした仲だよ?」

こっちが意識しないように必死になってるのに!

さっきのキスの感触がフラッシュバックする。
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