永久の誓いからの逃亡
その日の夜、山道さんに電話してみたけど、留守電になった。

こんな時間まで仕事してるのかな。

数分後、携帯が鳴った。

「はい」

慌てて出てみると、相手は山道さんではなく、実家のお母さんからだった。

「どうかしたの?」

なんとなく話の内容はわかってるから、うんざりしたような声で聞く。

『どうかしたのじゃないわよ。
お父さんとの約束、今月まででしょ?どうするの?』

「わかってるよ…」

『お父さん、本気みたいよ。
私に隠れて色々進めてるみたいなの』

「もう…、何言っても聞いてくれないんだから…。
まぁ、なんとかするよ。

ごめん、忙しいからもう切るね」

切ったあと、携帯をポンとソファーの上に放り投げた。
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