永久の誓いからの逃亡
「園川さんと同じベットに入れたのはよかったんだけど、俺も男な訳で。
いろいろ考えが巡らない訳がないんだよ。

けど、そこでベットを出たら男として負けな気がする。
だからって、もし少しでも手を出したらそこで園川さんとの関係は崩壊する。
そう考えながら、抱きたい衝動を必死で抑えてたんだ。

なのにそんな俺をよそに、園川さんは安心しきったように眠ってるし。

そこまで信じきったような無防備な姿見せられたら、やっぱ手は出せない。
葛藤があったんだよ」

「なっ…」

抱き…っ?

山道さんはこうして何も隠さずにとんでもないことをぶつけてきたりする。
その度に私は頭がパンクしそうになる。

私、あの夜なかなか危なかったのか…。
思い返してみると、あの時の私の言動は信じられないほどに大胆だったと思う。
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