永久の誓いからの逃亡
「今日は山道さん、来るかなー」

そして、悩みの種がここにも。
先輩にはまだ駿くんとの関係を報告できていない。

「そうだ。見てみて。
これ、山道さんの勤める会社のパンフレットなんだけど、ここ!
山道さんが載ってるの。
めちゃくちゃ格好良くない!?」

先輩が開いたページを見せてもらうと、スーツでビシッと決めた駿くんが、プレゼンをしている様子が写っていた。

へー、こんなのあるんだ。
たしかに、じっと見つめてしまうほど素敵な写真。

「ほんと、格好いい…」

思わず口に出てしまっていた。

「でしょ?
ようやく真綾も山道さんの魅力に気づいたのね。

ねぇ、山道さんってどういう女性が好きなのかな?
清楚系?妹系?
海外での生活が長いから、意外と派手めの女性が好きだったり?」

「さ、さぁ。
どうでしょうね…」

こういう会話は心苦しくて仕方ない。
それに、ぼろがでないように気を張らなきゃならないから、疲労が大きい。

というか、好き女性のタイプなんて、そんなの私が知りたいくらい。
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