永久の誓いからの逃亡
とある休日。

よし。これで荷物は全部まとまった。

今日でこの部屋から、駿くんこ部屋へと引っ越しをする。
部屋は段ボールが積まれているだけの、すっきりとした景色になった。

ピンポーン。

チャイムが鳴った。
駿くんが来てくれたよう。

「はーい」

玄関を開くと、見慣れた顔が並んでいた。
ただし、私の顔は引きつる。

「お父さん、お母さん!?
なんで?」

「なんでじゃないだろ!
連絡も寄越さないで。

いつまでもお前が逃げてばかりいるから、こうして来てやったんだ」

来て早々、玄関の外ですごい剣幕で怒鳴り散らすお父さん。

「急に来られても困るって!
それに、結婚するって連絡したでしょ!?」

追い返そうと玄関を閉めようとするけど、隙間に靴を挟まれて閉めさせてくれない。

お父さんってば、どういうつもりなのよ!

「そんなの信じられん!
相手も見せにも来ないじゃないか!
どうせ苦し紛れの嘘なんだろ」

「嘘じゃないから!」

キッと睨み合って、お互いに引く気はない。
勝手なことばっかり言って、私のことなんか全然考えてないんだから。
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