永久の誓いからの逃亡
そんなことを考えながら、プロの手によって髪がセットされ、メイクも着々と進められていく。

あとはドレスを着るだけ。
そうなったとき、控室のドアが開けられた。

「お姉ちゃーん、見にきたよー。

あれ。
なんだ、まだドレス着てないの?

ほい、悠斗くんも持ってきたよ」

ピンクのパーティードレスを着た妹の明日香と、そんな妹に強引に連れてこられたであろう幼馴染みの悠斗くんが来てくれた。
相変わらず雑な扱いを受けている…。

「まだ途中か。
ま、ドレスを着れば、さすがに綺麗になるだろうから心配するなよ」

ん?
さすがに綺麗になる?

今は、人前に出ちゃ駄目ってこと?

「それは、元々心配してなかった…。

大丈夫かな?
けど、今さら心配してもどうにもなんないよね?」

急に不安になったきた。
プロの方にお任せしてるから大丈夫だって信じて疑わなかったけど、ベースは私なんだよね。

ど、どうなんだろう?
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