永久の誓いからの逃亡

部屋の中の段ボール箱の数々を見て、2人とも驚いている。

「あら、引っ越すの？」

「うん。
ちょうど今日が引っ越しなの」

「荷物はこれだけ？
冷蔵庫とか洗濯機はもう運んだの？」

「あー、それは引き取ってもらったの。
いらないから」

お母さんと話している間、お父さんは腕を組んで床の上に胡座をかいている。
もちろん表情は険しいまま。

「今頃引っ越しだと？
こっちに戻ってくる話はどうなった？
なかったことにするつもりか？」

だから…。
なんでお父さんは私の結婚の話を聞き入れてくれないんだろう。