永久の誓いからの逃亡
「あら、カッコいい」

お母さん、順応性が高すぎ…。
あっという間に目がハートに輝く。

話は全然まとまってないけど、こうなったらもうなるのうになれ!

私は駿くんの隣に立った。
鋭い彼のことだ。
おそらく、もう察しはついてるだろう。

「こちら、山道駿也さん。
婚約者よ。

駿くん。
うちの両親です。
今日来る予定なんて無かったんだけど…。
急にごめんね」

私にだけわかるように、にこりと笑うと首を横に振った。

「初めまして、山道駿也です。
挨拶にうかがおうと思っていたのですが、こんな形となり申し訳ありません」

「そんな、いいのよ!

始めまして、真綾の父と母です。
ごめんなさいねー、うちのお父さん気難しい人で…」

「山道?
真綾から彼氏がいるなんて今まで聞いたことないぞ。
いつから付き合ってるんだ」

げ…。
このシンプルな質問を、何としてでもされたくなかった。

本当のことを言ったら絶対反対される。

それに、駿くんにだってまだ話せてないことがあるのに。
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