永久の誓いからの逃亡
「外見でしか人を判断しないような人に、彼の本当の良さはわからないから!

仕事に対してのプロ意識が高くてストイックだし、誰とでも分け隔てなく関わって、関わった人をすごく大事にする。
他にも、自分が決めたことを貫ける力があるから、その行動力に私も引っ張られて、活発になれる。

彼に出会えて、楽しいって思えることが増えたの。
だから好きになったの。

山道さんは素敵な所がたくさんある。
適当なことばっかり言わないで!

今度、駿くんのこと悪く言ったら、もうお父さんと口きかないから!」

お父さんが、ぽかんと口を開けてこちらを見ている。

私はわたしで息があがってしまっている。

なんか、私すごいことを長々と話したような気がする。

こんなに自分の気持ちをお父さんにぶつけたことは初めてだ。
精神的に、殴ったことになるのかも。

それくらい、お父さんはダメージを受けていそうだった。

何やらお母さんがお父さんに色々と話してくれている。

「そ、そうか…。
父さんの部下の方が良い男だとは思うが…。

真綾がそこまで言うならもう何も言わないようにする。
結婚も好きにすればいい」

「え…」

そっぽを向きながらだけど、それに、前向きにではないけど、どうやら結婚を許してくれたらしい。
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