永久の誓いからの逃亡
1時間後。
お父さんとお母さんは帰って行った。

駿くんも、飲み物を買ってくると言って、コンビニへ行った。

やばい。
今頃、どう別れを告げようかと考えてるのかも。

フラれても当然の隠し事をしてたんだから、仕方ないよね。

あの時、お父さんに駿くんのことを悪く言われて、それが悔しくて言い返した。
頭で考えてというよりも、思ったことをそのままにはって感じだった。

そしたら、意外と駿くんの良いところがすらすらと出てきて、自分でもびっくりした。

もちろん素敵な所がたくさんあるとは思ってたけど、私は私が思っている以上に、駿くんのことを見て、知っているのかもしれない。

一緒に過ごした時間も短いし、知らないことの方が多いと思っていたけど…。
意識できてない発見が、自分のなかにいつの間にか積み重なっていたらしい。

そしてもう1つ。
口をついて出た好きという言葉。

前は、好きだと答えられなかった。

今回言えたのは、好きになったから?
それとも、お父さんに反抗するため?
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