永久の誓いからの逃亡
「わ…」

箱の中で
は、ピンクゴールドの指輪が繊細な輝きを放っている。

「受け取ってくれる?」

にこっといつもの笑顔でじっと見つめられる。

あまりに急なことで、驚きすぎて何も言葉がでない。
それでも、一生懸命頷いた。

「ははっ。
その顔が見たかった」

どうやら駿くんは、驚く私を見て楽しんでいるらしい。

もう!
って、いつもみたいに言いたいけど、喉がつまって、視界もぼやけてくる。

「あー、ほらほら」

ぽんぽんと頭を撫でられる。そしてそのまま、左手をとられる。
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