七瀬クンとの恋愛事情

「えーー、それってミエミエじゃん」


みえみえ?


「絶対狙ってるっ!」


「あり得な〜い!だってあの人30過ぎてるでしょお?」

「えっ!過ぎてんの?嘘、見えなくない?」

なんか、会話が加速ぎみだ

「若作りよ、ちょっとちっちゃくて可愛がられてるからってただの童顔じゃん。
七瀬さんとの身長差だって半端ないし、調子に乗ってまだまだイケると思ってるみたいだけど、年下男に色目使うなんてもう本当は女終わってるって」


「確かに、結構男性社員から弄られて喜んでるよね」

「それはあれよ、ほらっ昔は社長の愛人だったから」

………はぁっ?!


「社内やりたい放題ってやつ?!」

なっ!!

「社内の男は全部自分に惚れてるとか勘違いしてるっぽくない?」


ドッカァァーーン!!

「ちょっ………」

いくらなんでもそんな事言われる筋合いない
これには私もさすがに頭にくる

一歩前に出た瞬間にその腕を引っ張られた

「えっ?!」


「コーヒー入れたいんだけど、そこいい?」


私を後ろへ追いやりその給湯室へ入って行ったのは脇谷くんだった

もちろんその瞬間話し声はピタリと止まり、そそくさと給湯室から出て行こうとする彼女たち
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