七瀬クンとの恋愛事情
「手伝うよ」
バタバタといつの間にか、ご飯の支度に追われながら
短時間で作ったひき肉炒めの入ったオムレツをおかずにテーブルを囲んだ
「……で、次は倫子さんの番だよ」
お茶碗を片手に持ちながらおかずに箸を伸ばした私に、七瀬くんが顔を突き合わせて言い始めた
「ん、なに?」
「お見合いのこと」
うっ、そうだった
その問題もあったんだった
「……………」
食事の手を一旦止めて目の前で座る七瀬くんの瞳は、私の言葉をジッと待っている
「い、一応断ったんだけど、これから出来るだけ長く付き合いを継続していきたい客先だから下手に失礼な事できないし、打ち合わせの延長みたいなものだからって言われて………」
「それでどうして倫子さんなんですか?」
そりゃ、もっとお買い得な子を指名するのが普通よね
私って言うのかわ意味不明なんだけど………
「………私と会ったことがあるらしいのよね、たぶん前に行った婚活パーティーだと思うんだけど、私は覚えてなくても向こうは覚えてたみいで…
……で、課長は営業として良かれと話をしてたらなんだかそうゆう方向へ流れちゃった的な?
ま、余興よ。親睦の余興みたいなものでしょ」
簡単で単純な話しだと、軽く苦笑してみせたのに、七瀬くんは口をへの字に曲げたまま