七瀬クンとの恋愛事情
お見合いメインなんて聞いてない
私には
『親睦だよ、この先より良い付き合いが出来るための余興みたいなもんだ』だの、
『ただ仕事では顔を合わせる相手だから、それを兼ねて仕事としてそうゆう場を、もちろんその後話を断るかどうかは君次第だよ』なんて言ってたのに
「外れるなんて、私はすでにメンバーに入っています。それに進行予定も要望改善書との打ち合わせだって今日………」
「確かに、松原さんの仕事振りも拝見出来て僕としては嬉しい限りです。分かり易くまとめられた提案書や、物事に対して何事も真剣に取り組む姿勢はまさに僕の理想ですから」
食事の箸を止めないまま、そう淡々と言い顔を上げ目の端を下げる鈴木さん
「だからこそ他の提携会社とは別に依頼をお願いしたし、これからの付き合いも約束したんです」
「…………約束って?」
なんだかちょっと話の筋が違う
「松原さんが心配しなくても他の方に任せて大丈夫だと言う事です。
出来れば仕事の方も少し減らしてもらって、これからは出来るだけ僕との時間を作って下さい」
ちょっと待て、なんで私が交際する方向におさまってるんだ!?
「………あの、言ってる意味が分かりません」
「そもそも結婚に向けて考えている女性は、徐々に仕事を減らしていくものでしょ?仕事をする女性は好きですが、プライベートもしっかり充実させないと」