七瀬クンとの恋愛事情
『お見合いした料亭が三輪の実家だったみたいでな』
実家?って言うかあそこが自宅ってこと?
それじゃあまるで実兄放送じゃん
「………それって普通守秘義務ないんですか、料亭なのに」
『確かにな、ハハッ………っと、鍵鍵…』
ずっと会社から歩いて帰りながら電話をしていて、自宅のマンションに着いたようだ
確か課長の住んでるとこは会社の近くらしい
「家ですか?」
『そう、倫ちゃんは家か?』
「はい」
ふいに時計を見ると、随分話をしていたみたいで、すでに10時になる
予定のない連絡を、随分待っていたような気がする
『まぁ、俺との社内の噂なんか気にするなって言っても無駄か、色々飛抜けてるしなぁ』
「はぁ……」
『俺なんか朝から本部長に式はいつだって言われたからな』
はぁっ?!
「そうゆうのからいちいち否定してください」
噂なんてそのうち興味がなくなれば段々と薄れていくもんだよと、言われ
電話を切った