七瀬クンとの恋愛事情
本当に久々過ぎて
前はどうしていただろうか……
思わずジッと七瀬くんを見つめていた私に
顔を近づけてきた
「………なに?」
「いや、この前から……ガッツき過ぎでしょ?」
「………こんな倫子さんを前に、やっぱり気が変わったなんて時、いざ我慢できるほど俺年くってないんで逆に」
真上正面から見下ろされる瞳がドキッとするほど鋭くて、いつもと違う
やっぱり男の子なんだ………
つい逸らすように顔を背けると、頰に啄むようなキスが落ちてくる
思わずヒャッと肩を上げてしまう
その唇が、やがて下がっていって
はだけた胸に擽ぐるように触れると、忘れていた感覚に身体がビクッと震えた
「んっ………あ、」
ガッツいていた割には、ゆっくり優しく身体の感じる部分へと導かれて
まるで彼に弄ばれているかのように
その指先と、踊る舌に翻弄されていく
どうしよう
わたし、どうしてたっけ
「………あぁっ…」
忘れていた身体の感覚に、反応して発した自分の声に思わず口を塞いだ
「………倫子さん、かわいい…」
「う….んんっ」
そりゃぁ
前は6年前だし、しかも相手はその当時の私より10歳以上年上で忙しい上に半年間付き合っただけで
だから全く経験値も低い私だけど………
未経験って訳じゃないっ
この場合誘ったのは私だ
やっぱり自分が年上としてのリードを、
なんて
考えが甘かった
やっぱり経験値って……大事だ
自分が必死すぎて、それでいて頭が真っ白になっていく
「〜〜〜〜〜〜っ」