七瀬クンとの恋愛事情

あー………今日は確か、朝イチに管理廻りで何社か行くって報告されてたっけ

スーツじゃないとダメだし着替えなきゃね、
ってか昨日と同じ服は有り得ないか

彼のファンがそれを見逃す訳が無い


でも、昨日寝込んだの遅かったはずなのに
………起きれちゃうんだ、ちゃんと

ふわぁっ…と大きな欠伸をしながら、七瀬くんが出て行った玄関の鍵を閉めようとベッドから出ると、ガクンッと腰がおちた

「………………っ」


使ってなかった筋肉が、
って言うか25歳ってあんなだったか?!

それとも彼がサルなのか………?

この間はアレ2個持ってるって言ってたのに、それがなんで今回はそれ以上………?
一晩で何回も出来るもんだとは思わなかった


身体の節々が………痛い

もう無理だって言ったのに………
私との身長差考えてないだろ、あの男は


「う………」

それ以上に、私も意識が飛んでいたような気がする

彼がいなくなった部屋で、昨日の出来事が巻戻しされると、カァッと身体全体が熱くなる

6年ぶりのソレは、相手によって随分違うと自覚した

無駄のない腕の筋肉や、綺麗な鎖骨
それに、少し余裕のない瞳

全力があんなに持つものなんだ、
20代って

確か社長、あなたの
あの頃年齢でも30代でしたよね


「…………………っ」




ああああっ………やってしまった………

思わず頭を抱える

私だって既に30過ぎてるんだっ!
肌のハリや艶なんてとうに衰えていたはずなのに、なんて無謀な事をしてしまったんだろう

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