七瀬クンとの恋愛事情

できればもう情けないからこれ以上蒸し返さないで欲しい


「ほら、やっぱり怒ってるっ」

こっちの気も知らないで、更に顔を覗き込んでくる

「だから怒ってるわけじゃ………」

「悪かったって謝ったじゃないですか、俺も歯止め効かなかったから」

そう、だから歯止めが………って、ん?

片腕を掴まれて、近くで更に七瀬くんの声が張る

「確かに3回はヤリ過ぎました」

「はぁっ?」

「前のお預け状態のせいで1回じゃ止められなくて、3回目まででやめられればよかったんだけど」

な、なななっなんの話?!

「だって倫子さん『もう、無理ィ〜』っなんて言うから可愛いくてつい俺頑張っちゃたりして、そしたら倫子さん最後は失し…んムグッ」


両手で思いっきり、その下世話な口を押さえ込んで塞いだ

「な、な、なんの話よっっ!!」


いくら騒然とした居酒屋のカウンターの一角だとしてもそんな話を堂々とするか?!普通にっ


「だから………
昨日のエッチのことで怒ってるんじゃないかって」

あっさりと押さえた私の手を掴み取って、更に悪態が続く

「なんか、ヤリ過ぎてごめんって………」


ナンカ、ヤリスギテゴメン………だと?


「俺がサルだったから怒ってたんでしょ?」


ああ、確かにサルだった
こっちは本当久々だったのに何度も求められて


夢中になっていたのは私の方だ

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