ヒミツにふれて、ふれさせて。



「…ずっとしたかった。でも、気持ちが通じるまでは我慢しようって思ってた」

「…うん…」

「もっとしていい?」

「……。…うん…」



恥ずかしい。だけど心地よい空気が、わたしたちを包んでいる。

そんな空気の中で、わたしの答えに笑っていた珠理は、そのままわたしの首に腕を回して、またくちびるを合わせた。


今度は、少し長いキスだった。



何度も、角度を変えては重ねて。



珠理の、これまでの想いを植えつけられるように。そしてわたしも、それをしっかりと、受け止めるように。



大丈夫だよって。
そのままのあなたでいいんだよって。




ただ、ひたすら、珠理の気持ちに応え続けていた。







珠理と、新しいつながりができた。



そんな、特別な1日だった。










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