ヒミツにふれて、ふれさせて。
・・・
目が醒めると、冬の清々しい空気が広がって、青い空に包まれていた。
ぶるっと震える身体。ふかふかの布団にくるまっておきたい欲が襲ってくるけれど、心を鬼にしてそれを起こす。
…特に、いつもと変わらない朝。起きる時間だって同じ。包まれていた布団だって同じ。これから着替える制服だって、同じだ。
それでもやっぱり、心の奥がなんだか落ち着かないのは、きっと…。
「…っ、はあ〜〜〜〜」
長いため息を吐いた。
朝だからだろうか、昨日のことが、なんだか信じられない。
だって、昨日、何があったっけ。珠理としばらく喧嘩をしていて、それが辛いと思うようになって。
…そして、わたしの方から、珠理の元へ行った。
珠理のことを聞いた。全部ではないかもしれないけれど、わたしに色々と教えてくれた。今でも、その内容は鮮明に残っている。
思い出すと、胸が痛くなる。それは変わらない。でも、それ以上に、そのあとの珠理とのアレコレを思い出して、ぼっと身体が熱くなって。
「…考えるの、やめよう」
なんて忙しい身体だ。震えたり熱くなったり心臓痛くなったり。
こんな想いは、はじめてかもしれないよ。
——ブブッ
いつものようにブラウスに腕を通して、色んな色のカーディガンから、薄いピンクのそれを選んだ。
そんなことをしている横で、ベッドの枕の下に下敷きになっていたスマホが震える。