ヒミツにふれて、ふれさせて。


「めごの方から質問してくるなんて、嬉しいわ♡ねえ、アタシにも何か質問してよ」

「…ええ?いいよ…」

「なんでよう!ねぇ、こうやって、1日少しずつ相手のことを知っていって仲良くなるって、ステキだと思わない?めご、名案だわ!さすがね!」


…あなたの質問攻めがウザいから3つに絞っただけなんですけど。

まぁそれは言わないでおこう。



「…じゃあ、2つ目の質問ね。美濃…くんと陸奥くんは、昔から仲良しなの?」


陸奥くんは、今日教室に美濃珠理のお弁当を届けにきたこれまたイケメン男子だ。


「え?オーミ?なに?めご、近海のことが気になるのっ?」

「は?!違うよ、ちょっと気になったから聞いただけでしょうが!」


すーぐそうやって恋愛話に結びつけようとする。これだからオネェは!

ただ、あまりにも目立つというか、ハッキリ言って人と少し変わってる美濃珠理のとなりに、少女漫画に出てくるような王道系のイケメンがいるってことが、違和感というか。

…どうしてあの2人が仲良しなんだろうっていうか。濃いなあっていうか。


「オーミくん、優しいなあって思っただけ!あんたに振り回されてかわいそうだったなあって!」

「まっ、失礼ね。振り回してなんかないわよ」


こいつのことはよく分からないにしても、陸奥近海くんのことが好きだって言っている女の子は何度か見たことがある。

瀬名だって、高校に入学したての頃は、毎日のように騒いでた。オーミ、オーミって。



< 32 / 400 >

この作品をシェア

pagetop