奏でるものは 〜功介〜


飲み物を選んでいる歌織ちゃんが見えて、3人で近付いた。


「飲み物おごるよ」


声をかけた。


「いや、私が奢るから選んで?」


驚いた顔をしている2人を見て言った。



「俺、唯歌に会いに行くから」



更に驚いたらしい。



「その花と…指輪?」



龍が聞いた。


「そう、唯歌に…」



誰も返事をしなかった。



「じゃあ、功さんの飲み物これでいい?」

「……いや、こっち」


レモンティはありえない。

レジにいると「じゃあね」と龍たちが出ていく。

春菜ちゃんを連れ出してくれたのだろう。




レジを済ませると、店を出た。




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