奏でるものは 〜功介〜


「私、そろそろ……服、着たいんだけど」

「………」

目の前の好きな女の裸。帰したくなんかない。

けど、思い切り、理性を引っ張りだした。



シーツを唯歌に被せて、先に服を着てからシーツを捲り、唯歌にキスをして部屋を出た。




唯歌に俺のパーカーを着せて、バイクで最寄り駅まで送った。

電車で二駅、溜まり場に近い駅だった。


またね、と、手を振って歩く姿を見送った。








< 27 / 168 >

この作品をシェア

pagetop