奏でるものは 〜功介〜
唯歌と入れ替わってシャワーを浴びた後、身支度を済ませた唯歌が言った。
「そろそろ帰るわ」
「あ、送るよ」
「いい、今日は歩いて帰るの」
「大丈夫か?」
そう言って、抱きしめた。
「じゃあね、今から溜まり場行くの?」
「ああ、本当に送らなくていいのか?」
「うん、大丈夫。
コウスケ、気をつけてね」
車庫の前で手を振って、別れた。
車庫からバイクを出して、溜まり場へ向かった。
途中で、救急車を見かけた。