奏でるものは 〜功介〜
唯歌の家の近くらしいコンビニにバイクを停めて、周りをみた。
喪服を着た人が数人。
やっぱり、唯歌……?
唯歌に電話をかけてみる。
アナウンスが流れる訳でもなく、ただ、プーッと音がした。
「功……」
優が追いかけて来たらしい。
「今日は帰れよ、送るから」
俺のバイクを龍が運転して、ぼんやりしたまま優の後に乗った。
家に着くと
「お前の家、久しぶりだな」
そう言って、部屋までついてきた。