戦月姫
ブオオォォ

バスが動き始める。

菜月「ねえ、光はどう思う??」

俺の隣に腰かけながら菜月がたずねてきた。

光「どうって?」

フローラルな香りが鼻をくすぐる。
香水だろうか??

菜月「天理科のことよ。何のための学科なのかしら??」

光「さあ?
噂では戦闘におけるブレインを養成するための学科って聞いたことあるけど。」

菜月「うん、それなら私も聞いたことあるわ。でも、光が特技の試験で行った料理ってブレインに関係するのかしら??」

ああ、それは正直、俺も思っていた。

光「ロボットに料理を出してご機嫌取りでもするとか?」

菜月「まさか。」

菜月がクスッと笑う。
いや、菜月の場合は笑顔だけでロボットのご機嫌取り出来そうだな。

光「それよりも菜月は特技の試験で何をしたんだ?」

ずっと気になってたことだ。

菜月「んー、それがね、何をやったか思い出せないのよ。」

光「え?」

菜月「理事長は私が分かってるみたいな感じで言ってたんだけど、なぜか特技の試験の記憶がないのよね。」

光「まったく?」

菜月「そう。全く。」
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