戦月姫
そういうと菜月は目を細めた。

菜月「急に兵隊が入ってきてね。
剣みたいな刃物で目をえぐりとってね。」

光「うっ、、、」

菜月「もだえ苦しんでる所をピストルでバァーンって」

菜月は手でピストルを撃つまねをした。

菜月「私のいた紅月村にはね、この開発に携わってる人が全員いたのよ。」

つまり、菜月の前でその人達が殺されたとーーー

菜月「なぜか死体は全部持っていかれた。」

え、死体??

菜月「この開発に携わってない人達は何もされなかったんだけどね」

菜月は一区切りおくと、ふぅ、と息を吐いた。

菜月「その1ヵ月後よ。紅月の悲劇が起きたのは。」
光「なっ、、、!!」

菜月「私は今でも、あの日のことが目の前に浮かび上がるの。」

菜月の体が震えた。

菜月「泣きながら逃げる子供の声。
その背中に迷うことなく撃たれるピストルの音。
そして、殺されそうになった私をかばった母親の最後の顔ーーーー」

震える菜月の体を後ろから抱きしめる。

菜月「私は、あの悲劇はただのロボットの暴走だと思ったことがないの。」


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