副社長のいきなり求婚宣言!?
3 副社長様に連れ出されました
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PC画面の右下に目が行ったのは、今日何度目か。
ここに就職してからの一年二ヶ月の間でも、一番緊張感を持って一日を過ごしてきたのではないだろうか。
“18:00”
表示を切り替えた時刻と同時に、机上の内線電話がピリリとコールした。
びくりと肩を揺らし、条件反射で素早く受話器を取り上げる。
「は、はいっ、総務部庶務課亜弥音ですっ!」
業務終了時刻が迫るにつれて、緊張度合いを増していた心臓の音に、ワンコールで電話に出た声は妙にテンションの高い応答になってしまった。
一日の終わりに元気のいい声を出してしまい、仕事の舞い込みそうな内線を取らなかった周りからチラチラと寄越される視線に赤くなる。
『なんだ、ずいぶんヤル気のある声じゃないか』
そしてさらに、私の羞恥と緊張と、ときめきを盛大に煽ったのは、耳元で笑う副社長様のイケボだった。
「お、おおおお疲れ様でございますっ!」
夢、じゃなかったらしい。
今の今まで、先週金曜に起きた出来事は、全部私の妄想だったのではないかと疑っていた。
受話器の向こうのイケボが、私に向かって親しげに『お前……』とこらえきれなかったらしい笑いを、ふっと零した。
PC画面の右下に目が行ったのは、今日何度目か。
ここに就職してからの一年二ヶ月の間でも、一番緊張感を持って一日を過ごしてきたのではないだろうか。
“18:00”
表示を切り替えた時刻と同時に、机上の内線電話がピリリとコールした。
びくりと肩を揺らし、条件反射で素早く受話器を取り上げる。
「は、はいっ、総務部庶務課亜弥音ですっ!」
業務終了時刻が迫るにつれて、緊張度合いを増していた心臓の音に、ワンコールで電話に出た声は妙にテンションの高い応答になってしまった。
一日の終わりに元気のいい声を出してしまい、仕事の舞い込みそうな内線を取らなかった周りからチラチラと寄越される視線に赤くなる。
『なんだ、ずいぶんヤル気のある声じゃないか』
そしてさらに、私の羞恥と緊張と、ときめきを盛大に煽ったのは、耳元で笑う副社長様のイケボだった。
「お、おおおお疲れ様でございますっ!」
夢、じゃなかったらしい。
今の今まで、先週金曜に起きた出来事は、全部私の妄想だったのではないかと疑っていた。
受話器の向こうのイケボが、私に向かって親しげに『お前……』とこらえきれなかったらしい笑いを、ふっと零した。