あなたと同居なんてありえません!
「本当に? 嬉しい! 行きたい!」
香澄さんに会えるんだ……!
私は、ルンルン気分で食事の日を楽しみにまった────。
*
「慧(ケイ)さん!」
まちにまった食事の日。
お父さんの後ろについて歩いていると、こちらを見て優しく微笑む女の人の姿が見えた。
綺麗な服を身にまとい、髪型も大人っぽかった。
想像以上に綺麗な人で絶句したのは言うまでもない。
「あなたが、陽葵ちゃん……?」
お父さんの後ろで隠れていると、ひょっこりと覗いてきた香澄さん。
おおおおお綺麗な顔がドアップ……!!
「きゃーっ、可愛い! 慧さんの娘さんだから、可愛い子だろうなぁとは思っていましたが……っ」
香澄さんの反応のほうが可愛すぎました。
その日は、香澄さんが私にたくさん話しかけてくれた。
話しすぎて、隣にいたお父さんが寂しがるほどに……。
優しくて、綺麗で、でもちょっとおっちょこちょいなところがあって。
この人がお母さんになってくれたらいいな、と私は思った。