あたしたちの恋模様
「家に着いたら電話でもしてみるか……」



たぶん、心結からはしずらいと思うし。
ここは俺からしなきゃだよな。

そんなことを考えながら地面をみてたら、歩いていると先の方に制服のズボンを履いている足元が見えた。



「……っ」



見上げると、俺の家の塀によしかかってこっちを見てるヒロと目が合う。



「よお」



ふっと笑いこちらを見る。



「……ヒロ」



まさかヒロがここにいるとは思ってなくて、言葉にならない。



「今日は悪かったな」



バツが悪そうな顔をするヒロ。



「……え?」


「なんて言うわけあるか、バカ」


「……だよな」



むしろ謝るようなことをしていたのは俺だから。



「これ、渡しそびれたって」



紙袋を俺に差し出す。



「ん?」


「心結からのチョコ、受け取れよ」



俺の手にむりやり紙袋を持たせる。



「……チョコ!?」

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