あたしたちの恋模様
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「はぁっ」



家に帰ってからも出続けるため息。



「さっきからため息うるさい」



リビングで本をよんでいた妹に叩かれる。



「うるせーよ。どっかいけよ」


「じゃあそっちがどっかいけよ」


「はぁっ」



再び出るため息。

なんで、あんなことしたのだろう。
後悔ばかりが寄せてくる。



「したかったから」



俺は心結にキスをしたかったからした。



〝可愛いから〟なんて言ったけど。
そりゃ、たしかに心結は可愛いいけどそれだけじゃない。

──好きだから。

だから、俺は心結にキスをした。

心結はどう思ったかな。
嫌だったかな。

でも、とめられなかったんだ。
あの空間、二人きりで理性を保てってほうが無理だ。

ふざけてるように心結に話したけど。
でも、ああでもしないと落ち着いてなんかいられなかった。

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