あたしたちの恋模様
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「……っ」



鳴り出した着信音にスマホを持つ手が震える。



「お前、早く出ろよ」



イライラしたようにお兄ちゃんがあたしの手からスマホを奪い取る。



「ちょ！お兄っ「もしもし」



あたしが叫んだときには既にスマホの画面は触られていて、電話に出られていた。



「返してよ！」



お兄ちゃんの耳に当てているスマホを今度はあたしが奪う。



「モタモタしてっからだよ」



スマホを奪われた手であたしの頭を撫でる。



「……ごめんね」



気を取り直して、スマホを耳に当てた。



『今、デート中かなんか？』



スマホの中から聞こえてくる悠貴の声。



「……ちっ違う、今のはね！「俺の女に手を出さないでもらえるかな？」



お兄ちゃんであることを伝えようとするも、またすぐにあたしのスマホは奪い取られてお兄ちゃんの元にある。


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