あたしたちの恋模様
〝知らないうちに彼氏できてたの?〟



LINEは予想通り、悠貴から。



「お兄ちゃんのせいで彼氏って勘違いしてる」


「いいから返せよ」



お兄ちゃんの言葉にスマホをタップして、返事を返す。



〝いないよ!さっきのはほんと違うの!ごめんね〟



お兄ちゃんに取られるのが嫌で急いでタップしていく。



「女子高生はやーい」



なんてお兄ちゃんの声は無視して。



〝ほんとに違うの?〟



悠貴からの返事はまだ彼氏じゃないかと疑っている文章だった。

でも、なぜ疑われているのだろう。
別に彼氏がいたって、構わないはずだ。

もしかして、彼氏もちにキスしてしまったことになるから気にしてる……?



〝ほんとだよ。でも、そんなに気にするなんてやっぱり、今日のキスのことがあるから?彼氏なんていないから気にしないで!〟



悠貴に気にしてほしくない一心で返信をする。

悠貴のこと好きだから。
気にやんでほしくない。

ずっと笑顔でいて欲しいから。



「……悠貴!もしもし!」



LINEをしてすぐに電話がかかってきた。

お兄ちゃんにとられないよう急いで電話に出る。



「……悠貴だったのか」



お兄ちゃんは少し驚いた顔をしていたけど、そんなお兄ちゃんを無視して廊下に出る。

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