あたしたちの恋模様
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「おい」



試合が終わって、学校から出ようとしたところで後ろから声をかけられる。


「……なに。早く帰りたい」


「一緒に帰んぞ。どうせ方向一緒だろ」



俺の隣にくるヒロ。



「そんな気分じゃない」


「なんだよそれ。お前と心結が付き合っても友達でいた俺、バカかよ」



可笑しそうに笑う。



「心結とヒロの付き合いの長さ見せつけられた感じ……」



あの時、心結はヒロを庇ったようにみえた。
ヒロがこういうことがあるとプレイに支障が出るのは俺だって知ってる。

でも、俺だってそのぐらい支障に出る。
でも、心結は俺がサッカーしてるとこ見たことないから。



「なんだよ、それ。そりゃあ悠貴よりは長いけど今の彼氏はお前だろ。そっちのが俺は羨ましいっての」



近くにあった石を蹴飛ばす。


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