あたしたちの恋模様
「ご、ごめんね。変なこと言っちゃって……」


『なんで謝るんだよ。嬉しかったよ』


「そ、そう?」



我ながらなんか恥ずかしいことを言ってしまったと後悔。



『心結とこうして知り合って半月くらいかな?』


「そうだね」


『俺も心結の存在は大事だと思ってるよ』



悠貴の言葉に不用意に胸がとくんと高鳴る。



「会ったこともないのにね」


『な。でも、その辺のやつより話してるよ』


「たしかに」



ただのクラスメイトとかよりは悠貴と話す時間の方が多いと思う。
毎日電話してるし。



『あの時、間違い電話したのが心結でよかったな』


「うん、かかってきたのが悠貴でよかった」


『多分俺さ、心結に弱音吐くと思う』


「どんどん吐いてよ!」



こんな友達だからなのかもしれない。
不思議とあたしも悠貴には言いたいことが言えた。



『ありがと。しばらく部活できないからストレス溜まりそうー』


「サッカー好きだもんね」



あたしも中学の頃はバドミントンをやっていて、怪我で出れないことがあったから。
好きなことを出来ないのはやっぱりキツい。

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