あたしたちの恋模様
「……悠貴」


「心結がそんな目で見られるの嫌だから。心結のことは守りたかった。でも、結果傷つけてしまってごめん」



あたしに頭を下げる。



「……悠貴、頭あげて」


「……俺、気付かず傷つけてしまうことがあるかもしれないからその時はちゃんと言って」


「……うん」



初めて、悠貴と心が通った気がした。
もっともっと前から通っていたんだろうけど。



「俺から離れて行かないでな」


「……うん」


「離れるっても離してやらないけど」



そんな独占欲のような言葉も嬉しく感じる。



「あたしだって、離れてやらない」


「おう、上等」



にこっと笑う悠貴。

そんな悠貴がふと真面目な顔になって、ゆらりとあたしへと近づいてくる。



「んっ……」



唇が重なり合って、自然と漏れてしまう甘い声。



「授業出なきゃだから、ここまでな」


「っ……」


「もっとほしい?」



なんて意地悪く笑って、もう1度口付けをする。

甘く、甘く、角度を変えて何度も。


酸欠になりそうな脳裏のなか。

──もう絶対に離れない。

そう誓いをたてた。

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