あたしたちの恋模様
『変な意味じゃないよ?』


「え?」


『こうして気が合うしさ、会ってみたいじゃん』


「……そう、だね」



どう言うのが正解かだなんてわからなかった。

ただ、悠貴に会いたいという気持ちはあった。
でも、それをしていいものかわからなかった。

あたしにはあんな浮気男だけど、ヒロがいるから。
ヒロは自分はさておき、あたしには独占欲丸出しだからもし知ったら悠貴に危害を加えるかもしれないし。



『ただ今の俺は会えないから』


「ん?」



てっきりもうすぐその日が来るのかと思ってたあたしは拍子抜けてしまう。



『部活、復活したら』


「うん」


『その時は心結に会いにいくよ』


「わかった」



どうしようか、なんて悩んでいたのに気がついたらそう言っていた。

あたしだって悠貴に会いたいという気持ちがあるのは本当だから。



『心結に会えるために頑張って治すわ』


「うん」


『たまに弱音吐きたくなった時は頼むな』


「もちろんだよ」



この日から、悠貴のリハビリが始まった。

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