あたしたちの恋模様
「初めてじゃない」


「……だよね」



できるなら、お互い初めてがよかった。
でも、こればかりは出会う順番だから仕方ない。



「でも、好きな子とするのは初めて」


「え?」


「好きな子と付き合ったのも初めてだから……だから、心結の全部俺に預けて、俺に刻ませて」



悠貴の言葉にどんどん自分の沈んでいた気持ちが晴れていくのがわかる。



「……悠貴、大好き」


「俺も。心結、大好き」



悠貴の言葉とともに、甘い甘いキスがふってくる。

次第に場所を変えて、次第にボタンを外されていく行為にドキドキするけど
でも、悠貴に任せてれば大丈夫という絶対的な安心感があった。



「あっ……」



悠貴の指先で魔法にかかったようにあたしは心地よくなっていく。



「あっ……いたっ……」



鈍痛を感じる。



「……ごめ、余裕、なく……て」



あたしたち2人、重なり合う。


< 163 / 298 >

この作品をシェア

pagetop