あたしたちの恋模様
「ただいまー」



講習が終わって家のドアを開けると靴が何足かある。



「誰か来てるのかな?」



リビングへ足を進める。



「おお、おかえりー」



テーブルに座っていたのは、京都のチームで今年からやってるお兄ちゃん。



「お兄ちゃん!」


「あ、心結ちゃーん」


「柚衣(ユイ)さん!」



上から降りてきた人にあたしの顔が緩む。

柚衣さんはお兄ちゃんの彼女。



「久しぶりだねー」



本当のお姉ちゃんのようにあたしをかわいがってくれてる。



「柚衣さんまってくださいよー」



バタバタと降りてきくる足音。
複数いる気がする。



「お、優生さんの妹!」



リビングに顔をのぞかせたのはそっくりなふたりの顔。



「ガクは分かるよな?」


「……うん、でもどっちか分かんない」



ガクくんは前にお兄ちゃんと家にきたことがある。
そういえば、双子とかお兄ちゃんがこの前言っていた気がする。

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