あたしたちの恋模様
「気持ち悪いって……」



あたしは悠貴が好きなのに。
その悠貴に好かれることが気持ち悪いなんて。
どうしてこんな子がいいのだろう。



「お前、なにいってんの?」



あたしに向かって低い声を出す。

なんであたしが怒られてるんだろう。
気持ち悪いなんて言わせたから?



「こいつの前だから?」



奏汰くんを指さす。



「なんで……奏汰くんは関係ない」


「じゃあなんで?なんで2人でいるわけ?こいつのことが好きなら好きでいいけど、ちゃんとケリをつけてからにしろよ」



あたしの隣の席に座り込む。



「……っ」



なんで?
自分はよくてあたしはだめなんて、自己中じゃないだろうか。


あたしは溢れてきそうな涙をこらえた。
まだ、ここでは泣くべきではないと思ったから。
ミサキさんの前で泣きたくなかったから。



「ちょっと待った」



向かいから奏汰くんが悠貴の肩にふれる。

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