あたしたちの恋模様
「どんな関係なんだよ、あいつと」


「好きだった人……」



認めるしかないと思い、そう口にした。

口にするだけで蘇るあの頃の気持ち。



「あっちは?」


「え?」


「あいつは心結のことどう思ってたの?つーかお揃いって普通しねぇだろ」



ストラップから目を離さない。



「唯斗は彼女いたよ」


「は?」


「彼女いたけど、デートしたり。キスしたり。多分彼女よりもいる時間は長かったんじゃないかな……」


「は?」



さっきから同じ言葉を繰り返す悠貴。



「……ふーん」



そう言って、フッと笑ったかと思えば小さくプチッという音がきこえる。



「……っ」



その音はスマホからストラップが引きちぎられた音だった。



「これでもうつけられないよな」



悠貴の顔がいままで見た事のないような冷たい顔で、胸に不安が押し寄せる。


「……悠貴?」



不安になって仕方なくて、彼の名前をただ口にする。
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