あたしたちの恋模様
『ずっと、また心結と付き合えたら幸せだろうなって思い描いてた』


「そんなのあたしだって……」



お互いがずっと同じ未来を思い描いてた。
たしかにあたしたたの思いは同じ方向を向いてた。



『俺、心結とまた一緒にいたい』



はっきりと告げられたその言葉。

嬉しいはずなのに。
なんでだろう。

素直に喜べない。

悠貴に彼女がいるから?
彼女のことを考えると苦しいから?

……いや、あたしはそんな知らない人のことを考えられるほど大人ではない。



『もう遅いかな?』



なにも答えないあたしに、更にそう聞いてくる。



「いまは、ヒロと付き合い出したばかりだから……」


『またかぁー』



大きくはぁっとため息をつく。



「また?」


『俺が付き合いたいって思う時にはいつもヒロがいるから』



そうか。
あたしたちの電話での出会い。
あの時、悠貴は好きになってくれたけどあたしはヒロと付き合っていたね。

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