あたしたちの恋模様
「あっ!躓きそうになって心結のカバンからこれ落ちて来ちゃった」



心結にその紙を渡して、テーブルの前に座る。

掘りごたつ式になってる席。
いつもは好きだけど、今日はなんだかソワソワする。



「あ……」


「いつ?」


「……え?」



そこが悠貴のバイト先だと俺が知らないと思ってるんだろう。



「それ書いたの誰かわかってるよ、俺」


「……え」


「いくらずっと会ってなかったとはいえ、あいつの字ぐらい俺わかるから」



別に責めるつもりもない。
心結が俺のことを好きで付き合ってるわけではないってことくらいわかってる。

ただ、俺にも教えてほしかった。
一応、彼氏なんだし。
内緒にはして欲しくなかったってのが正直なところ。



「この前、しのぶちゃんと遊んだとき……たまたまあたしが頼んだパンケーキが悠貴が考案したので……」



気まずそうな顔をしながらもゆっくりと話してくれる。


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