あたしたちの恋模様
『知らない!住所教えてってLINEきたから』


「心結とLINEしてたのかよ」



二人は、同じ高校ってだけで接点なんてほぼなさそうだったから。



『いーや。ヒロに聞いたらしいよ』


「は?ヒロ?」



俺に会いに行くことは、それでは言ってないということだろうか。



『なんかしんねーけどよ』


「わかった。とりあえず会う」



来てしまったら会わないわけにはいかない。



「あっ……」



郁人との電話を切って、すぐになる家のチャイム音。



「はい……」


「あ、あたし……えっと……」



ドアの向こうでしどろもどろになってる心結が可愛かった。



「わかってるよ。どうした?」



可愛い心結を早くみたくて、ドアを開ける。



「……悠貴」



開けた先には、俺が好きな。
だいすきな心結がいて、心が躍る。

もしかして、やっぱり……って期待する。
俺ともう1度……という言葉しかむしろ聞きたくない。



「心結、好きだよ」



俺の口からはその言葉しか、顔を見た瞬間出なくなった。

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