あたしたちの恋模様
「な、何言ってんだよ……あ、悠貴にふられたのか!」



なんとか自分を納得させようと言葉を繋いでるように思える。

あたしがヒロを好きってことはそんなにも、信じられないことなのだろうか。



「ヒロ、好きだよ」



有り得ないぐらい動揺してるヒロのおかげか、すんなりとこの二文字を出すことができた。



「……いや、嘘だ」


「ちょ、人の告白を嘘で片付けるとか失礼じゃない!?」



こんなに純粋な思いを述べてるのに、なかなか信じてくれない目の前の人。



「……なんで?」


「悠貴のとこに走ってる間も、悠貴と話しても、あたしの心を埋め尽くしてたのはヒロだったの」


「……っ」



あたしの言葉にポロッと一筋の涙がヒロの頬を流れる。



「ヒロ!?」


「やべぇ、嬉しいと思った瞬間……カッコ悪ぃ」



ヒロの涙を見たのは2回目だった。
1度目は、四年前に別れたとき。

あの時は辛い涙だったけど、今回は幸せな涙だよね。

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