あたしたちの恋模様
「ずっとずっと、あたしの傍にいて欲しい」



あたしの今伝えられるこの思い。
たくさん遠まわりをしてきた、この思い。
蓋を何度もしてきたこの思い。



「離してって言われてももう離さねぇよ」



腕を引っ張られてストンとあたしをヒロの腕の中へと連れていく。



「離れてなんて言わない!だいすき!」


「やべぇ……こんな嬉しいんだな」



やっと伝えられたんだ。
たくさん言いたい、愛の言葉を。



──世界で1番だいすき。
こんなに一途に思われる喜びなんて知らなかった。
そして、その存在があることがとてつもなく幸せだってことも。



「いままでたくさん言わせてきた分、あたしがたくさん言うよ!」


「じゃあ俺は言わなくても……?」


「それは嫌だ……」



あたしがぷぅっと頬を膨らませれば、笑って頬に手を触れる。



「言ったろ?毎日好きだって言ってやるよって」



あの言葉に完全にあたしの心は持っていかれたのかもしれない。
気づけば、ヒロと付き合うことにしてた。

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