あたしたちの恋模様
『これで終わりってなんか寂しくない?』


「え?」


『心結さえよかったら、これからも話せないかな?』



悠貴からもらった言葉がどんだけ嬉しかったか。
悠貴にはわからないよね。
悠貴とはなんだか友達になりたいって思ったんだ。



「話したい!」


『よかった。じゃあ、俺らこれから友達な?』


「うん!」



すっごく嬉しかった。

彼とは、同い年で同じ札幌で。
共通点があったので、自然と話題が多かった。

まだ電話でしか話したことのない、彼への想像がたくさん膨らんだ。

この電話があたしの運命を変えるなんて、この時のあたしはまだ知るよしもなかった。


あたし、咲坂心結 -サキサカミユ-

高校一年生。
季節は春。

入学してからすぐに同じクラスの男の子と付き合って現在進行形。

高校入ったら絶対に彼氏を作るって決めてて、念願叶って彼氏のことも大好きだと思ってる。

付き合ってまだ2ヵ月の今は6月。
なのに、何度も浮気をされてるけど。
それでも大好きだって思ってるんだ。

毎日が辛いあたしにとって、この日から毎日電話をする悠貴の存在が癒しだった。

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